最近スーパーや飲食店などでよく見かける”オーガニック食品”。この言葉に対して「体に良さそう」「安心できる」といったイメージを持つ方は多いのではないでしょうか。しかし、その一方で、「オーガニックって具体的に何が体にいいの？」「オーガニックって一体何？」といった疑問を抱いている方も少なくないでしょう。
オーガニック食品を日々の生活に取り入れるためには、まずはオーガニックの正しい知識を身につけることが大切です。そこで今回の記事では、オーガニック食品のメリットとデメリットを詳しく解説します。
この記事を通じて、オーガニック食品についての理解を深め、安心・安全なオーガニック食品を生活に取り入れる一助となれば幸いです。ぜひ最後までお読みください。
オーガニック食品とは
オーガニックとは、日本語に訳すと「有機」という意味になります。オーガニックと有機ってどう違うのだろうと疑問に思ったことはありませんか？実は、オーガニック＝有機なので、オーガニック野菜は有機栽培された野菜ということになりますね。2つの言葉は概ね同じ意味で使われます。
オーガニックや有機とは、化学肥料や化学農薬を使用せずに太陽・水・土地・生物など自然の力を生かして生産された農林水産物や加工方法のことで、日本では農林水産省の定めた基準を満たした「有機JAS認定」を受けた食品のみが「オーガニック」や「有機」と名乗ることができます。
ただし、有機JAS認定は一定の条件下での使用を許可されている農薬を使用することができます。そのため、オーガニック＝無農薬ということではないので、その点は誤解のないように注意が必要です。
オーガニックと聞くと「健康に良い」というイメージが先行しがちですが、元々の目的はどちらかと言えば健康のためのものではなく環境保護や持続可能な生産方法の確立です。化学肥料や化学農薬、あるいは環境ホルモンや遺伝子組み換え技術を使用しないことによって自然のあるがままの食物連鎖を目指し、未来に向けて自然の恩恵を残そうという取り組みとして始まりました。
結果として、私達の健康にとっても安心・安全な食品づくりに繋がっているというわけですね。
オーガニック食品を選ぶメリット
それでは、オーガニック食品を選ぶことにはどのようなメリットがあるのでしょうか？
オーガニック食品には、次のようなメリットが挙げられます。
- 安全性が高い
- 味がおいしい
- 環境にやさしい
ここからは、オーガニック食品が持つメリットについて、詳しく解説していきます。
安全性が高い
私達にとって1番大きなメリットは、オーガニック食品の安全性の高さでしょう。
有機JAS認定を取得した食品は、厳しい審査をクリアしています。もちろん一般的な食品も、国の基準を満たしているものですから、過度に心配する必要はありません。ただ、例えば日本の食品衛生法で使用を認められている添加物の中には、海外では禁止されているものも存在します。
そういった観点から考えても、化学添加物や遺伝子組み換え技術の使用が認められていないオーガニック食品は一般の食品よりに比べると安全性への信頼が上がりますよね。
また化学物質や残留農薬への耐性には個人差があるため、国の基準をクリアした量であったとしても人によっては健康に悪影響が出る可能性も考えられますよね。特に体の小さな子どもには注意が必要になるため、子どもの健康を考え始めてオーガニック食品という選択をする家庭も増えているようです。
味がおいしい
オーガニック食品が美味しいとされる理由は、その生産過程と土壌管理にあります。オーガニック農法では、化学肥料や農薬の使用を避け、土壌の健康を重視します。この結果、土壌から植物へと栄養が適切に供給され、植物自体の健康が向上するというわけですね。健康な植物から生まれる果実や野菜は、その栄養価が高く、味も濃厚になるとされています。
また、一部の研究では、オーガニックで育てられた果物が従来の農法で育てられたものよりも栄養価が高いという結果が出ています。例えば、ある研究では、オーガニックで育てられたオレンジが、従来の農法で育てられたオレンジよりも30%多くのビタミンCを含んでいたと報告されています。
さらに、オーガニック食品は化学肥料や農薬の影響を受けにくいため、食品本来の味がよりダイレクトに感じられるとも言われています。これらの要素が組み合わさることで、オーガニック食品は従来の農法で生産された食品よりも美味しいと感じられるのです。
環境にやさしい
オーガニック食品を選ぶことは、動物や植物、生産者の方の健康、地球の自然環境などを守ることにも繋がります。
オーガニック農業が環境に良いとされる理由は、まず化石燃料ベースの肥料や合成農薬の使用が禁止されていることにより、温室効果ガスの排出が大幅に削減される点です。
また、化石燃料ベースの肥料や合成農薬を使わずに育てることで土壌により多くの栄養を残すことができるため、長期的に安定した土壌環境を維持することができます。さらに健康な土壌と作物を育てることで、変化する気候に適応する能力が向上し、極端な天候にも耐えられるようになります。
「買い物は投票」などと表現されることもありますが、環境にやさしい食品を選ぶことはあなたの思いを主張することでもあります。もしオーガニック食材を選べるタイミングがあれば、積極的に選んでみてはいかがでしょうか。
オーガニック食品を選ぶデメリット
メリットについては分かりましたが、オーガニック食品にデメリットはないのでしょうか？
オーガニック食品には、次のようなデメリットが考えられます。
・値段が高い
・流通量が少ない
1つずつ詳しく見ていきましょう。
値段が高い
オーガニック食品のデメリットは、何と言っても値段が高いことです。何となく高いイメージってありますよね。
有機栽培のためには、一般の栽培方法より手間も管理コストもかかりますし、オーガニックと表示するための有機JAS認定の費用の取得にも生産者にコスト負担がかかります。そういった経緯も相まってどうしても一般の食品に比べて値段が高くなってしまう傾向にあるようですね。
いきなり全ての食材をオーガニックに変えようとすると負担が大きいですが、例えば毎日食べるお米だけをオーガニックのものに変える、子どもの食べるお菓子からオーガニックのものにしてみる、など一部から取り入れることが良いかもしれません。
流通量が少ない
そしてオーガニック食品は流通量が少ないことも課題の一つだと言われています。
日本の有機農業は全国の農地の約0.4%と言われており、一般的な農作物に比べて圧倒的に収穫量が少ないのが現状です。スーパーでもオーガニック食品を取り扱うコーナーも少なく、オーガニック専門のスーパーも一般的なスーパーに比べれば圧倒的に数が少ないです。これは世界的にみても日本のオーガニックへの意識は低いことを表しており、日本のオーガニック市場はまだまだ開発途上だと言えるでしょう。
とはいえここ数年でかなりの広がりを見せており、国内市場が熟成するのも時間の問題と言えそうです。
当面は日常的に利用できるオーガニックの専門店やECサイトを見つけることができれば、今後の購入がスムーズにいきそうですね。
おすすめのオーガニック食材ネットショップ3選
オーガニック食品の「値段が高い」「流通量が少ない」といったデメリットの解決策として、ネットショップの利用がおすすめです。
安全なオーガニック食品を、必要なときにリーゾナブルな価格で、自宅まで宅配してもらえます。
ホームページで、理念や生産方法、生産者の方について確認できるのも安心ですよね。
信頼性の高い3つの宅配サービスをご紹介します。
- 阿波ツクヨミファーム
- ポケットマルシェ
- 食べチョク
阿波ツクヨミファーム
阿波ツクヨミファームは、不耕起自然栽培という栽培方法で食品を生産しています。私達にとっては耳慣れない言葉ですが、耕機を使わずに虫や植物の値の力によって土を耕す栽培方法です。
おすすめは農薬不使用のお任せ野菜セットです。お手頃な金額で、たっぷりの旬のお野菜を届けてもらえます。
ポケットマルシェ
ポケットマルシェは、日本全国の農家さん、漁師さんと直接やりとりをして食品を購入できる宅配サービスです。本当のマルシェでお買い物するような、ワクワクした気分を味わえます。
フルーツや野菜の定期便も利用できます。旬の食品をお試し価格＆量で定期的に届けてくれるサービスもあり、楽しく利用できます。
食べチョク
食べチョクは、日本最大のオンライン直売所です。直売所でお買い物をするように、生産者さんから直接新鮮な食品を受け取れます。
食べチョクの審査を通過した食品のみが出品を許可されていて、高い品質に定評があります。取り扱っている食品の種類や量も多いので、きっと欲しい商品が見つかるはずです。
まとめ
いかがでしょうか。オーガニック食品は海外に比べて日本国内のオーガニック市場が未成熟であることから流通数が少ないなどの課題はあるものの、栄養価が高く環境にもやさしい消費者の新しい選択肢の一つです。
ぜひ、あなたにあったオーガニック食品を取り入れて、食生活をより豊かなものにしていきましょう。
